
炭酸パックを続けたいけれど、「市販品は少し高いから自分で作れないかな?」と思ったことはありませんか。
重曹とクエン酸を使えば、自宅でも発泡するジェル状のパックを作ること自体はできます。
ただし、顔に繰り返し使うとなると話は別です。手作りでは配合・pH・衛生管理・保存状態を毎回同じように管理するのが難しく、美容成分や精油を自己判断で足すことにも注意が必要です。
この記事では、一般的な手作り炭酸パックの材料と作り方を確認したうえで、保存できるのか、市販品と何が違うのかまで元BAの視点で解説します。
手作り炭酸パックは、重曹・クエン酸・精製水・グリセリン・キサンタンガムなどを使って作ることはできます。
ただし、市販の炭酸パックとは違い、家庭では配合・pH・衛生管理・保存状態を毎回一定に保つのが難しいのが大きな違いです。
配合や保存状態によっては肌への刺激やトラブルにつながる可能性もあるため、継続して顔に使うなら、私は市販品を選ぶ方が良いと思います。
手作りは、「市販品が手元にないときに一時的に試す」「炭酸が発生する仕組みを知るために一度作ってみる」程度に考えるのがよいでしょう。
手作り炭酸パックは本当に作れる?
はい。重曹とクエン酸を水分のある状態で混ぜると二酸化炭素が発生するため、その反応を利用してジェル状のパックを作る方法があります。
ネット上でよく紹介されているのは、
- 重曹
- クエン酸
- 精製水
- グリセリン
- キサンタンガム
の5つを使う方法です。
ただし、「炭酸が発生した=市販の炭酸パックと同じものができた」ということではありません。
市販品は商品ごとに成分・使用量・使用時間・保存方法などが決められています。
一方、手作りでは材料の計量から混ぜ方、器具の衛生管理まで自分で行う必要があります。
手作り炭酸パックに使われる5つの材料と役割

| 材料 | 主な役割 | 注意したいこと |
|---|---|---|
| 重曹 | クエン酸と反応して二酸化炭素を発生させる | 量を自己流で増やさない |
| クエン酸 | 重曹と反応して二酸化炭素を発生させる | 使用直前に加える |
| 精製水 | ジェルの水分 | 開封後の取り扱いにも注意 |
| グリセリン | 保湿成分として使われる | 多ければよいわけではない |
| キサンタンガム | とろみを付けてジェル状にする | 均一に混ざりにくいことがある |
重曹とクエン酸が炭酸ガスを発生させ、キサンタンガムが顔にのせやすい粘度を作る、というのが基本的な仕組みです。
ここで注意したいのが、「食品用なら顔に塗っても安全」とは言い切れないことです。
食品として使用できることと、一定時間顔に塗る化粧品として使用することは別に考えましょう。
重曹・クエン酸を使った手作り炭酸パックの作り方
検索すると、さまざまな手作りレシピが出てきます。
ここでは、以前からよく紹介されてきた配合例を参考として紹介します。
・精製水:20ml
・重曹:6g
・グリセリン:5g
・キサンタンガム:1g
・クエン酸:3g
材料や計量誤差などによって出来上がりは変わります。傷・湿疹・赤みなど肌トラブルがあるときは使用しないでください。
作り方の流れ

- 使用する容器・スパチュラなどを清潔にします。
- グリセリンとキサンタンガムを混ぜます。
- 精製水を加えて、ダマが少なくなるまで混ぜます。
- ジェル状になったら重曹を加えて混ぜます。
- 実際に使う直前にクエン酸を加えます。
- 発泡が始まったら手早く混ぜます。
クエン酸を最後に入れるのは、重曹とクエン酸が反応すると二酸化炭素が発生し始めるためです。
完成後は時間を置いて保存するのではなく、作った分をそのときに使い切る前提で考えましょう。
手作り炭酸パックは保存できる?作り置きはおすすめしない

今回の記事で特に見直したいのが「保存」です。
ネット上には、
「クエン酸を入れる前まで作り、冷蔵庫で保存しておけばよい」
という方法も見かけます。
以前のこの記事でも「クエン酸を入れる前なら冷蔵庫で3日ほど」と案内していました。
ただ、現在は顔に使う手作り品の作り置きはおすすめしません。
完成後は保存せずその都度使い切る
クエン酸を加えると二酸化炭素が発生し、時間とともに状態が変わっていきます。
そのため、完成したパックを保存して後日使う前提には向きません。
クエン酸を入れる前でも作り置きを勧めない理由
問題は炭酸が抜けることだけではありません。
家庭で作るものは、市販化粧品のように製造工程や容器、微生物管理、使用期限などが確認された製品ではありません。
冷蔵庫に入れたからといって、「何日なら大丈夫」と家庭で正確に判断することは難しいです。
・完成品は保存せず、その都度使い切る
・クエン酸を入れる前のジェルも作り置きを前提にしない
・余ったものを次回用として残さない
・においや見た目がおかしいものは使用しない
「冷蔵庫なら○日大丈夫」と決めず、必要な分だけその都度作る方が無難です。
手作り炭酸パックを常用するなら注意したい5つのこと
1.毎回同じ配合にするのが意外と難しい
市販品なら1回分が個包装になっていたり、使用量が決められていたりします。
手作りでは毎回自分で計量するため、重曹・クエン酸・精製水などの量に差が出る可能性があります。
前回問題なく使えたから、今回も同じとは限りません。
2.家庭ではpHまで毎回確認しにくい
重曹とクエン酸を使うレシピでは、その配合バランスによって出来上がったものの状態も変わります。
家庭で炭酸が発生したことだけを見て、「肌にちょうどよい状態になった」と判断するのは難しいところです。
そのため、自己流で重曹やクエン酸の量を増減することはおすすめしません。
3.器具・容器の衛生管理が必要
ボウル、計量スプーン、スパチュラなどが清潔でなければ、手作り品に汚れや雑菌が入り込む可能性があります。
「防腐剤が入っていないから肌にやさしい」と単純には言えません。
防腐設計がないからこそ、作り置きを避け、器具を清潔にしてその都度作る必要があります。
4.刺激を感じても「炭酸だから」と我慢しない
顔にのせて、強いピリピリ感・赤み・かゆみ・痛みなどを感じた場合は使用を続けないでください。
刺激が強いほどよい、というものではありません。
初めて使用する場合は、腕の内側などで肌に合うか確認し、顔に傷・湿疹・炎症があるときは使用を控えましょう。
5.毎日使う前提にしない
「安く作れるなら毎日使いたい」と思うかもしれません。
しかし、手作り品には商品として決められた使用頻度がありません。
毎日使うことを前提に自己流で続けるより、継続して炭酸パックを取り入れたいなら、メーカーが使用量や使い方を案内している市販品を選ぶ方が良いと思います。
美容原液や精油を+αで混ぜてもいい?元BAとしてはおすすめしない
以前のこの記事では、手作りならではのメリットとして、
- ビタミンC誘導体
- コエンザイムQ10
- プラセンタ
- コラーゲン系原料
- 精油
などをプラスする方法を紹介していました。
さらに「原液100%」「濃度が濃い方がよい」といった説明もしていましたが、現在はこの方法をおすすめしません。
化粧品は成分の種類だけでなく、どの濃度で、ほかの成分とどのように組み合わせるかも大切だからです。
市販の美容液に入っている成分だからといって、原料をそのまま手作りパックへ加えれば同じように使えるわけではありません。
「原液100%=肌に良い」ではない
美容成分は、濃度が高ければ高いほどよいというものではありません。
自分で成分を追加すると、手作りパック全体の濃度や状態も変わります。
元BAとしては、顔に使う手作りパックへ美容原液を自己判断で追加することはおすすめしません。
精油やアロマオイルも自己判断で足さない
香りを楽しみたいからと、精油をそのまま顔用のパックへ加えることも避けた方がよいでしょう。
精油は「天然だから刺激がない」というものではありません。
香りを楽しみたいなら、顔に塗るパックへ混ぜなくても楽しむ方法はあります。
片栗粉で代用できる?キサンタンガムなしでも作れる?
「炭酸パック 手作り 片栗粉」「炭酸パック 手作り キサンタンガムなし」も検索されています。
ネット上には、キサンタンガムの代わりに片栗粉などでとろみを付けるレシピもあります。
ただし、とろみが付けば同じパックになるわけではありません。
材料を変えれば粘度・混ざり方・使用感も変わります。
特に顔に使うものなので、検索で見つけた食材を次々に代用品として追加していく方法は、私はおすすめしません。
キサンタンガムがない場合に、無理に別の材料へ置き換えてまで作る必要はないと思います。
手作り炭酸パックと市販品の違いを比較

「材料を混ぜるだけなら、手作りでも市販品でも同じでは?」と思うかもしれません。
でも、継続して顔に使うことを考えると、違いがあります。
| 比較 | 手作り | 市販品 |
|---|---|---|
| 配合 | 自分で毎回計量 | 商品として配合され、1回分に分かれたものもある |
| 作り方 | 材料から自分で調合 | 2剤を混ぜるだけなど商品ごとに決まっている |
| 衛生管理 | 器具・手・容器を自分で管理 | 製造工程・容器を含め商品として管理 |
| 保存 | 作り置きを勧めにくい | 商品ごとに保存方法が示されている |
| 使用時間 | ネット上のレシピによってばらつく | 商品ごとに目安が示されている |
| 美容成分 | 自分で足すのはおすすめしない | 製品としてあらかじめ配合 |
| 費用 | 材料単価は抑えやすい | 手作りより高くなる場合がある |
手作りの分かりやすいメリットは、材料費を抑えやすいことです。
ただし、安さだけで比べると、毎回の計量、器具の洗浄、材料管理、使い切りなどの手間は見えにくくなります。

ともみ
自分で作る楽しさは、手作りの良いところだと思います。
ただ、顔に繰り返し使うものとなると、私は「できるだけ安く作れるか」より「毎回同じ使い方ができるか」を優先します。
継続して使うなら、配合や使い方が決められた市販品を選ぶ方が良いと思います。
手作り炭酸パックは「一時的に試す方法」くらいに考える
では、手作り炭酸パックはまったく作らない方がよいのでしょうか。
そこまで否定する必要はないと思います。
たとえば、
- 炭酸が発生する仕組みを知りたい
- 一度だけ手作りを体験してみたい
- いつも使っている市販品が手元にないときに一時的に試したい
という場合に、材料・衛生面に注意して作るという選択肢はあります。
ただし、毎週・毎日のスキンケアとして長く使い続けるなら、私は市販品を選ぶ方が良いと思います。
継続して使うなら市販の炭酸パックから選ぶ
市販品にもさまざまなタイプがあります。
特に手作り炭酸パックと近いのは、2剤を混ぜて使うジェルタイプです。
C.COLLAシーコラ|使用後に洗い流すジェルタイプ
C.COLLAシーコラは、2剤を混ぜて使う炭酸ジェルパックです。
使用後は洗い流すタイプなので、「手作りジェルと市販品では何が違う?」と考えている人にもイメージしやすい商品です。
EKATO PRECIOUS GEL PACK|固まったジェルをはがすタイプ
EKATO PRECIOUS GEL PACKも、1剤と2剤を混ぜて使う炭酸ガスパックです。
こちらは30~60分使用し、固まったジェルをはがした後は洗い流し不要。
同じジェルタイプでも、シーコラとは最後の使い方が違います。
\ 配合済みの炭酸ガスパックを確認 /
手作り炭酸パックについてよくある質問
手作り炭酸パックは冷蔵庫なら保存できますか?
本記事では、冷蔵庫での作り置きはおすすめしていません。
クエン酸を加える前の状態を冷蔵保存する方法も見かけますが、家庭では微生物管理や使用期限を正確に確認できません。
必要な分だけ、その都度作る方がよいでしょう。
食品用の重曹とクエン酸なら顔に使っても安全ですか?
食品用であることだけを理由に、顔用として安全と言い切ることはできません。
食品として使う場合と、皮膚に一定時間置く場合では使用方法が違います。
肌に異常があるときは使用せず、刺激を感じた場合はすぐに使用を中止しましょう。
手作り炭酸パックは毎日使ってもいいですか?
毎日使用することをおすすめする根拠はありません。
手作り品には、市販商品のような推奨使用頻度もありません。
継続して使いたい場合は、メーカーが使用方法や頻度を案内している市販品を選ぶ方が良いと思います。
キサンタンガムがなければ片栗粉で代用できますか?
片栗粉を使った手作りレシピも見つかりますが、本記事では顔用パックとして積極的にはおすすめしません。
材料を変えると粘度や使用感も変わるため、「とろみが付けば同じ」とは考えない方がよいでしょう。
ビタミンCやプラセンタ原液を混ぜればもっと良くなりますか?
美容成分は、濃ければ濃いほどよいわけではありません。
市販の美容液などに使われている成分でも、原料を自己判断で手作りパックへ追加することはおすすめしません。
炭酸水を使えばもっと簡単に作れますか?
炭酸水を利用したジェルパックやコットンパックのレシピもあります。
ただし、これも市販の炭酸パックと同じものになるわけではありません。
「炭酸が入っている」という一点だけではなく、何を目的に使うのかで選びましょう。
まとめ|手作り炭酸パックは作れるが、継続するなら市販品を選ぶ方が良い
手作り炭酸パックは、重曹・クエン酸・精製水・グリセリン・キサンタンガムなどを使って作ること自体はできます。
材料費を抑えやすく、自分で作る楽しさもあります。
ただ、顔に継続して使うとなると、配合だけでなく衛生管理や保存まで考える必要があります。
・手作り炭酸パックは自宅でも作れる
・完成後は保存せず、その都度使い切る
・冷蔵庫でも作り置きを前提にしない
・美容原液や精油を自己判断で追加しない
・「食品用=顔用として安全」とは考えない
・毎日使う前提にしない
市販品が手元にないときに一時的に試す程度なら手作りも選択肢ですが、継続して顔に使うなら、私は市販の炭酸パックを選ぶ方が良いと思います。

ともみ
以前は「手作りなら安くて、美容成分も自由に足せる」と考えていました。
でも、顔に使うものは濃くしたり、いろいろ足したりすればよいわけではありません。
一度作って仕組みを知るのは面白いと思いますが、普段のスキンケアとして続けるなら、配合や使い方が決められた市販品を選ぶ方が私は良いと思います。









